コーポレートサイトのリニューアルを成功させるポイントとは?制作のプロが徹底解説!

この記事は11分で読めます

自社の事業拡大や競合の動向、WEBサイトのトレンドなど、コーポレートサイトを取り巻く環境は日々変化しています。

その変化に合わせ、コーポレートサイトは定期的にリニューアルしていくことが大切です。

この記事では、コーポレートサイトリニューアルを成功させるポイントについて解説していきます。

各論だけに留まらず、リニューアルの全体像を理解できる内容になっているので、ぜひ最後までご覧ください!

この記事で分かること

コーポレートサイトリニューアルを行う理由

コーポレートサイトリニューアルの進め方

コーポレートサイトリニューアルを成功させるポイント

こんな人におすすめの記事です

これからコーポレートサイトリニューアルを行う人

過去コーポレートサイトリニューアルに失敗したことがある人

コーポレートサイトリニューアルを行う理由

コーポレートサイトリニューアルを行う理由

コーポレートサイトのリニューアルは、主に以下の理由で行われます。

・見た目を改善するため
・サイト経由の売上や問い合わせを改善するため
・機能を便利にするため

それぞれ解説していきます。

見た目を改善するため

コーポレートサイトは、ユーザーに対して自社のことをどれだけ伝えられるかが大切です。

より的確に伝えられるコーポレートサイトにするために、総合的な見た目を改善するリニューアルを行います。

コーポレートサイトの見た目を左右するのは、主に『レイアウト』『デザイン』『コンテンツ』です。

レイアウト

レイアウトには『近接』『整列』『強弱』『反復』の4原則があり、これらを守ることで情報のまとまりや要点が伝わりやすくなります。

デザインやコンテンツがシンプルであったとしても、レイアウトの原則がしっかり守られていれば、見た目で洗練された印象を与えることができます。

デザイン

コーポレートサイトのデザインにはトレンドがあり、その変化に合わせてリニューアルが行われるのが一般的です。

コーポレートサイトのデザインは、自社のイメージと合っているかが大切です。

いわゆるお堅い会社では、青色を使いつつ、スーツを着調した人を掲載することで信頼感を演出することが多いです。
また、クリエイティブな会社では、白黒を基調として独自路線のデザインを取り入れることで、独創的な印象を演出することが多いです。

このように、自社のイメージと合ったデザインに統一することで、ユーザーがより具体的なイメージを持ってコーポレートサイトを閲覧することができます。

コンテンツ

コーポレートサイトのコンテンツは、ユーザーに対して自社のことを効果的に伝えるために重要です。

コンテンツは要点を的確に表現し、論理的に構成することが大切です。

また、基本的に飛ばし読みされるので、飛ばし読みでも大丈夫な文章量に抑えることも大切です。

サイト経由の売上や問い合わせを改善するため

サイト経由の売上や問い合わせが減ってきたときは、リニューアルによって改善できる場合があります。

コーポレートサイトが目的に沿って一貫していない場合や、売上や問い合わせが減った原因が特定できていない場合は、抜本的なリニューアルを検討してみましょう。

全体の構成やコンバージョン導線などを見直しつつ、見た目もリニューアルすることで改善が見込めます。
表面的な改善を行なったとしても、売上や問い合わせが改善されることは稀です。

機能を便利にするため

コンテンツの更新頻度がそこまで高くないため優先度は低いですが、コーポレートサイトが機能的に使いやすいかどうかも大切です。

管理画面上の機能のみで運用できたり、よく使う機能がすぐに呼び出せたりするでしょうか。
また、CMSを導入していない場合、導入の必要性はないでしょうか。

なお、機能をより便利にするには、機能だけを追加していく方法もありますが、技術負債があった場合はその上に機能を追加していくことになります。
信頼できる会社にリニューアルを依頼した方が良い場合もあるので、慎重に検討しましょう。

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コーポレートサイトリニューアルの費用と頻度

コーポレートサイトリニューアルの費用と頻度

次にコーポレートサイトリニューアルの一般的な費用と頻度について見ていきましょう。

コーポレートサイトリニューアルの費用相場

目的ページ数制作費用運用費用制作期間
デザインのみのリニューアル20~30ページ100万円以下2〜3ヶ月
SEO対策で集客を増やしたい100ページ以下100〜300万円10〜20万円/月3〜4ヶ月
SEO対策で集客を増やしたい100ページ以上300万円以上20〜30万円/月4〜6ヶ月
商品やサービスのブランディングをしたい30ページ以下100〜300万円3〜4ヶ月
商品やサービスのブランディングをしたい30ページ以上300万円以上4〜6ヶ月

コーポレートサイトリニューアルの費用相場は、目的とページ数によって異なり、SEO対策やブランディングを含めて大量のページをリニューアルするほど高くなります。

費用が気になる方は、商品ページやサービスページは共通のデザインやレイアウトを使うなど、費用を抑えるための工夫を検討しましょう。

コーポレートサイトリニューアルの頻度

BtoCのコーポレートサイト : 3年
BtoBのコーポレートサイト : 6年

コーポレートサイトをリニューアルするタイミングは、デザイントレンドの変化に合わせて行われるのが一般的です。

デザイントレンドの移り変わりは業界ごとに異なりますが、目安として『BtoC = 3年』『BtoB = 6年』と言われています。

ただし、デザイントレンドの変化に合致しない場合でも、必要性を感じたらリニューアルを検討することをおすすめします。

たとえば、スマートフォンからの閲覧に対応できていない場合は、この期間にかかわらずリニューアルした方が良いでしょう。
対応できているかどうかは、GoogleのMobile-Friendly TestにURLを入力して調べるだけで確認できます。
非常に簡単なので、一度試してみてください。

コーポレートサイトリニューアルを成功させるポイント

コーポレートサイトリニューアルを成功させるポイント

独自性を求めすぎない

コーポレートサイトは独自性を求めすぎないように注意しましょう。

コーポレートサイトに流入してくるユーザーは、会社名や商品名、サービス名などを指名検索している場合が多いです。
自社の何かしらには興味がある状態で流入するので、一般的な形式のサイトにしておいた方がユーザー情報を探してくれやすくなります。これにより、ユーザーの滞在時間が高くなります。

また、独自性を求めて3Dモデルを使用するなどの重たい処理を入れると、読込速度が遅くなります。
以下のように、読込時間が長くなるほど離脱率が上昇することが報告されているため、独自性を求めて読込速度が遅くならないよう注意しましょう。

読込時間1秒 → 3秒:離脱率32%上昇
読込時間1秒 → 5秒:離脱率90%上昇
読込時間1秒 → 6秒:離脱率106%上昇
読込時間1秒 → 10秒:離脱率123%上昇

thinkwithgoogle.com を参照)

コーポレートサイトはあくまで、ユーザーに対して自社のことをどれだけ伝えられるかが大切です。

ユーザー目線でリニューアルする

コーポレートサイトは自社のことを紹介するので意外と見落としですが、あくまでユーザー目線でリニューアルを行いましょう。

コーポーレートサイトを自己満足で行なってしまっては本末転倒です。

ユーザー目線でリニューアルの必要性・目的を考えた上で、それに沿った構成・コンテンツを作成していくことが大切です。

ユーザー目線でリニューアルの必要性・目的を考える

まず、ユーザー目線でリニューアルの必要性・目的を考えることが大切です。

ユーザーはコーポレートサイトでどのような情報を知りたいのでしょうか?
ユーザーは自社にどのようなことを期待しているでしょうか?
それらの欲求はリニューアルすれば満たされるのでしょうか?

ユーザーの目線に立てばなぜリニューアルが必要なのか明確になり、目的もハッキリします。

リニューアル目的に沿った構成・コンテンツを作る

リニューアルの必要性・目的がハッキリしたら、目的に沿った構成・コンテンツを作ることが必要です。

たとえば、SEO対策により集客を改善させたいとしましょう。

そのターゲットが消費者の場合は、商品ページに使い方やアレンジ方法を掲載し、満足度を高めるコンテンツが有効です。あるいは、商品に関するブログを作っても良いでしょう。

このように目的から順序立てて考えることで、ユーザー目線のリニューアルを行うことができます。

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コーポレートサイトリニューアルの進め方

コーポレートサイトリニューアルの進め方

先ほど説明した成功させるポイントを、どのようにニューアルに落とし込むのでしょうか。

ここでは実際の進め方を基に、その過程を見ていきましょう。

コーポレートサイトを企画する

コーポレートサイトを企画する

目的・目標を決める

コーポレートサイトのリニューアルでは、まず目的・目標を考えていきます。

目的・目標は主に以下のパターンに分かれます。

リニューアルの目的・目標パターン

① 目的:SEO対策により集客を改善させる
  目標:PV数

② 目的:構成を見直しコンバージョンを改善させる
  目標:CV率

③ 目的:ホームページの技術や機能を更新する
  目標:どこにどのような技術・機能を導入するか

この時、ユーザー目線で目的を説明できることが大切です。

たとえば、『① SEO対策により集客を改善させる』を選ぶとして、その根拠は何でしょうか?

「自社製品は購入者には満足してもらえる品質だが、認知度やシェアが低い。SNSでのPRは行なっているので、コーポレートサイトのリニューアルでWEBでの集客を強化したい。」という説明であれば、ユーザー目線で考えられた良い根拠だと言えると思います。

このように、ユーザーの状況を基にして目的を目的を選択し、具体的な数値目標まで落とし込みましょう。

調査・分析を行う

決定した目的・目標を達成するための情報収集として、調査・分析を行っていきます。

ここでは、3C(自社、競合、顧客)の視点で進めていきましょう。

調査・分析例

・自社サイトの強み、弱み
・競合のサイトデザインや流入施策
・業界の動向やトレンド

可能な限りさまざまな切り口で調査・分析を行いましょう。

また、デザインやレイアウトの参考にしたいサイトがあれば、同時にピックアップしておきましょう。

ターゲットと優先順位を明確化する

コーポレートサイトを閲覧するユーザーは、消費者・取引先・投資家などさまざまです。

コーポレートサイトを閲覧するユーザーをイメージし、どのユーザーにコーポレートサイトを見てもらいたいかの優先順位を決めましょう。

優先順位例

最優先:見込客
セカンドターゲット:求職者
サードターゲット:取引先

このターゲットの優先順位が、デザインやコンテンツを選ぶ時の基準のひとつとなります。

コンテンツを決める

企画段階の最後として、コーポレートサイトのコンテンツを決めましょう。

ここまでの『目的・目標』『調査・分析』『ターゲットと優先順位』の内容を基に、有効なコンテンツを決めていきます。

たとえば、消費者に対してコンテンツを作る場合は、商品やサービスの使い方やアレンジ方法を掲載し、満足度を高めるコンテンツなどが考えられます。
取引先に対してコンテンツを作る場合は、本社や支社などの詳しいアクセス情報や新商品を専門的な視点から解説するコンテンツなどが考えられます。

コーポレートサイトを制作する

コーポレートサイトを制作する

企画が定まったら、実際のコーポレートサイトに落とし込んで制作していきます。

要件定義

まずコーポレートサイトが満たす必要がある要件を定義します。

要件定義をしておくことで、システム開発時に品質評価がしやすくなります。

以下の要件を参考に、必要なものを定義していきましょう。

制作要件
・動作環境(サーバー情報、アップロード先のディレクトリ、CMSの種類と要件 など)
・技術要件(利用するプログラミング言語・フレームワーク、導入するプラグイン・テンプレート など)
・大枠のサイト構成
・その他必要な要件
システム要件
・機能要件(システムの機能に関する要件)
・非機能要件(可用性、性能、拡張性、運用・保守性、セキュリティなど機能以外の要件)

なお、ホームページの技術や機能の更新を目的としたリニューアルの場合、システム要件はできる限り明確に定義しましょう。

サイトマップの作成

サイトマップは、サイト全体のページ構造をリスト形式で記述したものです。

サイトマップは以下の情報を網羅したものを作成しましょう。

サイトマップで網羅すべき情報

・各ページの階層構造
・URL
・ページタイトル
・ページをnoindex(非公開)にするか

作成したサイトマップは、決めていたコンテンツをすべて網羅できているか必ず確認しましょう。

ワイヤーフレームの作成

サイトマップをもとに、ワイヤーフレームと呼ばれる各ページの設計図を作成します。

ワイヤーフレームでは「目的・目標に沿って作成すること」「各ページの仕様を確定させること」が大切になります。
これをしないと、後のステップで余計な修正が生じることがあるので注意しましょう。

なお、デザインやレイアウトの参考にしたいサイトがある場合は、ワイヤーフレーム内にそのURLを明記しておきましょう。

ワイヤーフレームの作り方の詳細に知りたい方は『ワイヤーフレームの作り方完全ガイド【2023年最新・実例付き】』を参考にしてください。

デザインの作成

ワイヤーフレームを基に、デザインを作成していきます。

デザインには、トーン&マナー(トンマナとも言われます)という統一性を保つためのルールが必要です。

トーン&マナーの例としては以下のようなものがあります。

トーン&マナーの例

・配色のルール
・フォントのルール
・画像素材などの方向性のルール
・レイアウトのルール
・共通するパーツのルール

このトーン&マナーに基づいて、デザインを作成していきます。

デザインでは、独自性を出しすぎないよう注意しましょう。
コーポレートサイトはあくまで、ユーザーに対して自社のことをどれだけ伝えられるかが大切です。

システム開発

フロントエンド開発とバックエンド開発、動作テストを通じて、テスト環境でシステムを開発していきます。

この工程を通してようやくコーポレートサイトがインターネット上で見れるようになります。

動作テストでは、特に以下のことを確認しておきましょう。

動作テストで確認すべきこと

・どのブラウザでもデザイン通り表示されるか
・どのデバイスでもデザイン通り表示されるか
・仕様通りにシステムが動作するか

リリース・運用する

リリース・運用する

リリース

システム開発で問題がなければ、本番環境へのリリースに移ります。

バックアップを取った上で、担当者が揃った万全の状態で行うのがベストです。

また、リリース作業の日程は必ずクライアントに伝えておきましょう
クライアントにとって大切な時にトラブルが発生すると大変です。

テスト環境で起きなかったバグが起こることもあるので、リリース後のコーポレートサイトでも動作テストを行いましょう。

運用

コーポレートサイトのリニューアルはリリースまでで完了ですが、その後の運用も大切になります。

リニューアル前後の数値を比較し、目的・目標の達成に向けたさらなる改善を進めていきましょう。

コーポレートサイトリニューアルの注意点

コーポレートサイトリニューアルの注意点

最後に、コーポレートサイトをリニューアルする上での注意点を解説していきます。

安さだけで制作会社を選ばない

これはコーポレートサイトに限った話ではありませんが、価格が安い制作会社には注意が必要です。

もちろん安くてコストパフォーマンスの高い制作会社は存在しますが、以下のような課題が生じる場合もあります。

安い制作会社で実際にあった事例

・プログラミングをせずツールで実装するため、レイアウトや機能に制約が多い

・デザインのレベルが低く、ユーザーに満足してもらえない

・無理やり作っているため中身が難解になり、その後のリニューアル難易度が上がる

技術力に自信がない、不人気な会社であるため価格を落として集客しているなど、安さにはそれなりの理由があるものです。

安い制作会社には、実績を公開してもらった上で自社の誰かが良し悪しを判断できる場合のみ、依頼を検討すると良いでしょう。

良し悪しを判断できずリニューアルして、後から困るパターンはよくあるので注意が必要です。

基本的には、ある程度の費用をかけても、信頼できる制作会社に依頼することをおすすめします。

ちなみに、コーポレートサイトは業種によって重視すべきポイントや好まれるデザインなどが違うので、同業種の制作実績がある会社に依頼すると安心です。

URLの変更に注意する

URLを変更してしまうと、外部ページからのリンクが機能しなくなります。

外部ページからアクセスしたユーザーは、404ページに飛ばされてそのまま離脱してしまうということになるでしょう。

また、URLの変更によってページの検索順位が下がり、アクセス数が減る可能性もあります。

機会損失を防ぐためにも、どうしても必要でない限りURLの変更は避けてリニューアルを行いましょう。

まとめ

この記事では、コーポレートサイトリニューアルを成功させるポイントについて解説してきました。

・コーポレートサイトリニューアルを行う理由
・コーポレートサイトリニューアルの費用と頻度
・コーポレートサイトリニューアルを成功させるポイント
・コーポレートサイトリニューアルの進め方
・コーポレートサイトリニューアルの注意点

コーポレートサイトは、取り巻く環境の変化に合わせ定期的にリニューアルしていくことが大切です。

この記事で解説した内容を基に、ぜひ成功するリニューアルを行なっていってください!

株式会社Abentryでは上場企業から中小企業まで様々な業種で得た
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コーポレートサイトについてもっと知りたい方は『【初心者でもわかる】コーポレートサイトとは?制作のプロが徹底解説!』を参考にしてください。

この記事を書いた人

日下智貴

株式会社Abentry 執行役員

フロントエンドとWordPress開発をメインにWEB制作をするディレクター兼エンジニア。TikTokとYouTube、Instagram運用で4ヶ月で総フォロワー4万人達成。自社サービスのAndroidアプリも開発しています。株式会社Abentry創業メンバー。

フロントエンドとWordPress開発をメインにWEB制作をするディレクター兼エンジニア。TikTokとYouTube、Instagram運用で4ヶ月で総フォロワー4万人達成。自社サービスのAndroidアプリも開発しています。株式会社Abentry創業メンバー。

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